研究活動レポート / 布山 美慕
布山美慕アソシエイトフェローらの研究成果がPsychology of Aesthetics, Creativity, and the Artsに掲載されました
2025 / 12 / 03
2025 / 12 / 03
布山美慕アソシエイトフェローがJST CREST「量子的認知状態の遷移とその効果:不定性の価値と制御」の共同研究者の保子英之専門研究員と石津智大教授と執筆した論文が、Psychology of Aesthetics, Creativity, and the Artsに掲載されました。
本論文は、「悲しいけど美しい」「怖いけれど楽しい」というように複数の感情が感じられる「混合感情」の構造を、356枚の絵の鑑賞時の感情に対して、948名の参加者を募り調べた研究です。どのような感情同士が混合しやすいのか、どのような種類の絵が混合感情を引き起こしやすいのか、混合感情と美しいという感覚は共起するのか、などといったトピックについて調べました。研究の結果、ネガティブ情動と美的感情の混合感情や、やや強度は弱いもののネガティブ情動とポジティブ情動の混合感情が確認され、絵の種類による混合感情の違いも確認されました。また、ポジティブ情動と美的感情の違いや、ネガティブ・ポジティブ情動の混合感情が美的感情と共起することも示唆されました。
論文名:Mixed Emotional Structure of Paintings
著者:Hideyuki Hoshi (Ritsumeikan University, Kansai University), Miho Fuyama, Tomohiro Ishizu (Kansai University)
発表雑誌:Psychology of Aesthetics, Creativity, and the Arts
オンライン掲載日:2025年12月3日
DOI:https://doi.org/10.1037/aca0000832