研究活動レポート / 橋本 健志

橋本健志アソシエイトフェローらの研究成果がJournal of Cachexia, Sarcopenia and Muscleにてオンライン公開されました

2025 / 06 / 19

2025 / 06 / 19

橋本健志アソシエイトフェローがサントリーウエルネス株式会社 健康科学研究所、東北大学 山田陽介教授 、早稲田大学 宮本直和教授、八戸学院大学 有光琢磨講師、ふくだ内科クリニック 福田正博院長らと共同で執筆した研究論文が、Journal of Cachexia, Sarcopenia and Muscleに掲載されることが決定し、オンライン公開されました。

 

本研究では、30代から70代までの幅広い年齢層の男女84名を対象に、骨格筋量を評価し、年齢との関係を解析しました。特徴は、スポーツ健康科学部/研究科が有する3テスラのMRIとDXA(二重エネルギーX線吸収測定法)、そしてS-BIS(部位別生体電気インピーダンス分光法)という、原理の異なる3つの手法を用いたことです。

 

異なる骨格筋量評価法を比較した結果、MRIやDXAで測定される骨格筋量(skeletal muscle mass; SMM)の減少は50代から始まる一方で、S-BISで測定される骨格筋収縮により直接的に関連する筋細胞量(muscle cell mass; MCM)は40代前半から減少し始めることが示唆されました。この発見は、筋量評価のゴールドスタンダードとして用いられるMRIやDXAといった方法と比較して、S-BISは加齢に伴う骨格筋量の減少を、より早期段階で検出できる感度の高い方法であることを示しています。

 

本研究は、従来考えられていたよりも早い段階から骨格筋の健康維持に取り組むことの重要性を示唆しており、今後のさらなる研究の進展に貢献する基礎基盤となる成果を上げたと評価できます。

 

論文名: Early Detection of Age-Related Decline of Muscle Cell Mass by Intracellular Water Assessment Compared With MRI or DXA
著者: Akifumi Maeda, Yosuke Yamada, Maito Yamagishi, Yoko Okada, Tsukasa Yoshida, Yuta Otsuka, Takayuki Izumo, Tomohiro Rogi, Hiroshi Shibata, Masahiro Fukuda, Takuma Arimitsu, Naokazu Miyamoto, Takeshi Hashimoto
発表雑誌: Journal of Cachexia, Sarcopenia and Muscle
掲載日 (オンライン): 2025年6月4日 (現地時間)
URL: https://doi.org/10.1002/jcsm.13851

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