橋本 健志

RARAアソシエイトフェロー

ブレインヘルス(認知機能およびウェルビーイング)向上のための個別最適な運動・栄養処方の開発とその実証

ブレインヘルス(認知機能およびウェルビーイング)向上のための個別最適な運動・栄養処方の開発とその実証

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FELLOW PROFILE

2004年京都大学大学院 人間・環境学研究科修了。博士(人間・環境学)。 アメリカ・カリフォルニア大学バークレー校 博士研究員、兵庫県立大学 生命理学研究科 特任助教を経て、2010年立命館大学スポーツ健康科学部開設時に准教授。2017年より同学部教授(現職)。

ブレインヘルスの向上に向けて、国際的な異分野融合研究から挑む

運動や適切な食事がカラダにいいのはなぜか?この「問い」に答えることは、健康増進のための効果的な運動・栄養処方の開発に資するものになります。本研究では、運動時の収縮筋が発する機能性因子(マイオカイン、乳酸など)が体内の臓器に好適に作用することが、問いの答えの一つと考えています。特にブレインヘルスに作用し得る機能性因子の分泌機構を解明・制御し、生理的・心理的特徴の異なる個々に適した運動・栄養処方の開発とその応用を目指しています。

 

この研究テーマを選んだのは、これまで実施してきた、「細胞・実験動物レベルでの分子機序を探求する基礎研究からヒトの生体レベルでの適応までの全てを対象とした統合的アンチエイジング研究基盤」を一層強固にするためです。さらに、多種多様な学術領域との共創・融合知により、健康科学分野における研究を先鋭化させることで、社会的課題であるブレインヘルス向上を図りたいと考えています。

 

ブレインヘルス(認知機能およびウェルビーイング)向上のための個別最適な運動・栄養処方の開発とその実証を、生理・生化・薬学、生命科学、理工学、生体医工学、生理心理学、そして社会心理学の融合と、国際的共同・連携研究によって目指すことが、わたしのビジョンです。社会実装(e.g., 健幸アゴラ設立)に資する知見を創出することを目標としています。

 

今後は、学術論文を定期的に国際発信することをはじめ、国際学会でのシンポジウムなども通じて、積極的に研究成果を発信していきたい考えています。
国内外の研究者にも本研究に参画していただくことで、国際的な異分野融合研究を実施していきます。

 

次世代にも持続可能な社会において、「健康」や「QOL」は重要な課題です。特に、ブレインヘルス向上は、心身の健康にとって重要で、豊かな社会の構築に寄与すると考えられます。本研究では、「個々に良い状態(well-being)」を総合大学が有する共同研究基盤の「総合知」「融合知」により成していくことができると考えています。

 

―― パートナーシップについて

心理的well-being(PWB)に国や文化の違いが及ぼす影響、さらに、PWBに及ぼす生理的機序も不明な点が多いのが現状です。身体的健康状態の低さが幸福度を下げているバングラデシュや、幸福度上位の北欧諸国の研究機関と共同研究を実施したいと考えています。
また、社会実装を見据えた異分野融合研究の実践を、理工学、生体医工学、情報理工学、データサイエンスに秀逸な学生研究者との協奏・共創により達成したいと考えています。

 

―― 研究連携で大切にしていること

ウェルビーイングのあり方は、文化、習慣、年齢、性別、地域や国籍によって異なります。本研究が目指す、ブレインヘルス(認知機能およびウェルビーイング)向上に資する個別最適な運動・栄養処方の開発とその実証は、異分野共創による社会共生価値創造なしでは達成できません。他者に配慮した包括的なリーダーシップを発揮し、共同・連携する双方がともに成長できるような、そしてワクワクできるような協働によって目的を達成していきたいと思います。

最新の研究活動レポート

2022/07/13

サントリーウエルネス株式会社健康科学研究所、順天堂大学スポーツ健康科学部の宮本直和先任准教授、国立健康・栄養研究所の山田陽介特別研究員、および八戸学院大学の有光琢磨講師らと共同で、低強度レジスタンス運動とケルセチン配糖体の摂取を組合せることで、中高齢者の筋肉の質の一部である筋柔軟性が改善することを明らかにしました。本研究成果は、2022年7月7日に「Frontiers in Nutrition」に掲載されました。詳しくはこちらをご覧ください。

2022/06/24

立命館大学大学院スポーツ健康科学研究科の易東さん(博士課程後期課程2回生)、橋本アソシエイトフェローらの研究チームは、伝統的に滋養強壮、活力増強、栄養補給などの補助栄養剤として用いられている薬用植物のマカが、骨格筋の生育・成長を促し、筋肥大をもたらすことを明らかにしました。詳しくはこちらをご覧ください。

2022/05/23

橋本アソシエイトフェローらの研究チームは、本大学理工学部および大阪工業大学工学部の研究チームとの共同研究により、アニマルフリーとして期待される 3 次元骨格筋 培養細胞(以下、3D-EM)を用いることで、骨格筋由来生理活性物質(マイオカイン)の一種である Irisin が骨格筋収縮によって分泌されることを明らかにしました。本研究成果は、2022 年5月20日 20 時(日本時間)に、「International Journal of Molecular Sciences」へ掲載されました。詳しくはこちらをご覧ください。

2022/02/24

レジスタンス運動が骨格筋の「量」と「質」に及ぼす影響について検討した研究成果が、ハイインパクトジャーナルの1つ「Journal of Cachexia, Sarcopenia and Muscle」に原著論文として掲載されました。

2021/12/06

『ブレインヘルスに対する運動効果:筋由来の生理活性物質としての乳酸の役割について』に関する総説が「Metabolites」に掲載されました。

紹介写真

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