研究活動レポート / 廣野 美和

廣野美和アソシエイトフェローがモルディブで現地調査を実施しました

2024 / 03 / 29

2024 / 03 / 29

2024年3月、廣野美和アソシエイトフェローがモルディブで、中国と大統領選挙との関わりについて現地調査を実施しました。本調査は、廣野アソシエイトフェローが研究代表者をつとめる科研費プロジェクト「一帯一路と世界秩序:沿線国の総選挙から見る対中観の変容」の一環として行われました。

 

2023年9月にモルティブで大統領選挙が実施され、新中国派と言われるモハメド・ムイズ氏が、”India Out”という選挙キャンペーンを展開して勝利し、大統領に就任しました。5年前の大統領選挙の際には、中国が建設したインフラ事業に関わる汚職や中国債務の問題が大きく取り沙汰されましたが、ムイズ大統領は2024年1月に中国を訪問し、20件もの協力覚書を締結しました。3月には軍事協定も締結する一方で、同時にインド軍人のモルディブからの退去を決定するなど、モルディブにおける中印関係の行方が変わりつつあります。

 

現地調査では、この5年間での中国のモルディブへの関与のあり方と大統領選挙の結果との連関を調査しました。政策決定者グループ、現地国営企業、海外からの投資事業に携わる労働者、地元住民、市民社会団体などとインタビューやフォーカス・グループ・ディスカッションを実施し、単純な中印競争では分析しきれないモルディブ国内情勢についての情報収集を行いました。

 

*トップ写真:中国による資金援助と融資で2018年に建設された中国モルディブ友好大橋

 

廣野先生・モルディブ

(Ahmed Munawar氏(元財務大臣・現大臣顧問)とFathimath Saeed氏(財務省公共開発エコノミスト)とのインタビュー時に撮影)

 

廣野先生・モルディブ

(2024年4月に実施予定の総選挙キャンペーンを視察中、イブラハム・モハメド・ソリ元大統領のキャンペーン訪問時に撮影)

 

 

 

 

SHARE ON
FACEBOOK TWITTER