研究活動レポート / 前田 大光

前田大光フェローらの研究成果が米国化学会誌Journal of the American Chemical Societyに掲載されました

2023 / 03 / 29

2023 / 03 / 29

前田大光フェローらの研究チームは、大阪大学、筑波大学、慶應義塾大学と共同で、 近赤外領域に光吸収を示すπ電子系1 を新たに合成し、脱プロトン化によって得られるジアニオンがジラジカル2 性を示し、共存する対カチオンによってその特性が変調することを解明しました。 本研究成果は、2023 年 3 月28 日(現地時間)に、米国化学会誌Journal of the American Chemical Societyに掲載されました。

 

本研究では、ジケトンホウ素骨格をキノンメチドの連結ユニットとして利用することで、脱プロトン化によって開殻系を生成する独創性豊かなπ電子系を創製しただけでなく、 イオンペア形成によるジラジカル性の制御に関するきわめて重要な知見が得られました。今回新たに見出された物性は、電子スピンおよびイオンペア間にはたらく分極を利用した強磁性強誘電体などの電子・光機能材料への展開につながることが期待されます。

 

詳しくは以下をご覧ください。

 

<論文情報>
論文名 : Deprotonation-Induced and Ion-Pairing-Modulated Diradical Properties of Partially
Conjugated Pyrrole-Quinone Conjunction
著 者 : Shinya Sugiura, Takashi Kubo, Yohei Haketa, Yuta Hori, Yasuteru Shigeta, Hayato Sakai,
Taku Hasobe, and Hiromitsu Maeda
発表雑誌 : Journal of the American Chemical Society
掲載日 : 2023 年 3 月 28 日(現地時間)
D O I : 10.1021/jacs.3c01025
プレスリリース:https://www.ritsumei.ac.jp/file.jsp?id=568485&f=.pdf

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