研究活動レポート / 林 勇吾

「リアルタイム視線フィードバックと教育用会話エージェントを用いた協調的学習支援」に関する研究紹介

2023 / 04 / 20

2023 / 04 / 20

アクティブラーニングに代表されるように,学習者が他者と協調的に話し合いながら学ぶことは,単独で学習するよりもより深い理解へとつながるとされています。しかし、初学習者には,うまく知識を再構成するためのメタ認知や共通理解の構築に失敗することがあります。


本研究では、学習支援システムを用いて学習活動を支援するためにどういったインタフェースを組み合わせると有効なのかを検討しました。学習者が遠隔で協調的に説明活動を行うオンライン場面を想定して,2種類のインタフェースを考案しています。


それは、

  • PC画面に相手の視線情報がリアルタイムに表示され,相手のアウェアネス(存在感)を喚起させるインタフェースと、
  • 学習者の発言内容に応じてメタ認知を喚起させるファシリテーションを提示する会話エージェントでした。

実験の結果,両者を組み合わせて用いることで学習内容に関する理解度が向上することが明らかになりました。この結果は、オンライン学習が増えている現代においてどういったインタフェース技術が有効なのかを心理学実験により示すことができました。

 

論文名:Gaze awareness and metacognitive suggestions by a pedagogical conversational agent: an experimental investigation on interventions to support collaborative learning process and performance
著者:林勇吾
発表雑誌:International Journal of Computer-Supported Collaborative Learning
掲載日:2020年12月22日
URL:https://doi.org/10.1007/s11412-020-09333-3

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