孟林
RARAアソシエイトフェロー
AIモデルの自動構築と自律更新技術の確立および産業への応用
SCROLL
2012年立命館大学大学院理工学研究科修了。博士(工学)。
2011年より同大学理工学部の助手、2013年より助教 、2018年より講師を経て、2019年より准教授、2024年より教授(現職)。
2015年にミネソタ大学(アメリカ)客員研究員。ACM,IEEE,IEICE,IPSJ,IEE会員。
人工知能モデルの自動構築と自律更新技術を開発し、
多分野との融合研究を通じて社会実装を目指す
RARAにおける研究活動では、コンパクトかつ高性能なAIモデルの自動構築と自律更新技術を実現することを目指しています。また、AIモデルの構築に必要な柔軟な学習データセットの構築手法を確立します。さらに、これらの先端なAI技術を用いて、ロボット、IoTなどの技術と融合し、産業での応用により産業の競争力向上、高齢少子での労働力不足を含めた現代社会問題の緩和、文化遺産の保護と整理などの複数分野に貢献していきたいと考えています。
近年、AI技術の研究と応用が盛んに実施されていますが、多くの分野において、AIの実用までの道のりは長いように感じます。AIモデルの冗長計算が多く、モデル最適化が障壁となっているのが、そのひとつの理由です。また、AIモデルの構築に技術者が必要であるため、産業、特に人手不足の中小企業でのAIの応用は難航しているのが現状です。
それらの問題を解決するために、本研究はコンパクトかつ高性能なAIモデルの自動構築と自律更新技術を実現し、産業に貢献していきたいというのが、私の目標です。
RARAにおいては、AIの高水準な研究成果の実現と国際発信を達成していきたいと考えています。また、それらのAIを実用化することで、産業、文化遺産の保護と整理、現在社会問題の緩和などに資するものにしていきたいと思います。ニーズに応じたAI、IoT、ロボットなどの技術融合により、多分野融合の研究が実現するはずです。
また、高度な研究を通じて、若手研究者、特に博士後期課程の学生の育成を目指しています。さらに、アメリカ、中国、インド等との共同研究を強化するなど、トップ大学とトップ研究者とのグローバルな連携を強めていきたいと考えています。
コンパクトかつ高性能なAIモデルの自動構築と自律更新技術の実現をはじめとした、最先端のAI技術を、中小企業をはじめ、広く社会に提供することは、産業の競争力向上させることにも繋がります。それだけではなく、古代文献の解読などで応用することが出来れば、文化遺産の保護、整理、文化の継承にも活用できますし、ロボットなどの技術と融合し、労働力不足などの緩和を可能するなど、多岐にわたる実用化の場面が想定できます。
―― パートナーシップについて
最先端の技術をもつ研究者とのパートナーシップはもちろんのこと、実用化・応用化においては、AIの技術を必要とする企業と連携していきたいと考えています。
その他にも文化財の保護と整理、特に大量な未解読な古代文献を所有している博物館や個人の方とも、信頼関係を構築していきたいと考えています。
―― 研究連携で大切にしていること
国内外の大学や研究機関と協働していく場合は、綿密にコミュニケーションを取り、お互いに理解し合うことを大切にしています。