後藤 一成

RARAアソシエイトフェロー

低酸素環境を取り入れた新しい生活の健康増進効果

低酸素環境を取り入れた新しい生活の健康増進効果

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FELLOW PROFILE

2004年筑波大学大学院 体育科学研究科修了。博士(体育科学)。
日本学術振興会 特別研究員、早稲田大学スポーツ科学学術院 助教、立命館大学スポーツ健康科学部 准教授を経て、2017年より教授(現職)。

低酸素環境を取り入れた新しい生活は、より豊かで健康な日々をもたらすだろうか?

これまでの研究では、低酸素環境での運動・トレーニングが体力向上に有効であることが示されています。また、健康増進に注目した研究では、低酸素環境での運動・トレーニングによって体脂肪量の減少や食後血糖値の上昇抑制などの有益な効果が示されています。これらの研究を発展させる取り組みとして、本研究では、低酸素環境での生活が生活習慣病の予防など健康増進にもたらす効果を検討します。

 

低酸素環境の運動・トレーニングの有益な効果が国内外の研究で相次いで報告されてきた一方で、私達の日々の生活で「低酸素」を活用する状況には至っていません。「研究者として、新しい世の中の創出に貢献したい」という想いから、健康増進に資する低酸素住宅やオフィスを科学的な根拠をもって提案することを目指し、この研究テーマへの挑戦を決意しました。

 

研究者としての立場から、低酸素環境を取り入れた新しい生活が健康増進に及ぼす影響を明確にしていきたいと考えています。緻密に計画された研究を通して、私達自身の生活を豊かにしてくれる新しい生活を提案することが、わたしの目標です。

 

まずは、国内外の共同研究者や関連する企業との連携を深め、本研究を推進する体制を構築します。また、小規模の研究から開始し、本格的な研究実施に備えます。低酸素環境での滞在時間(日数)を徐々に延長した上で、各種生理応答(血中酸素飽和度、心拍数、血圧など)を検討していきたいと考えています。

 

この研究は、健康増進に資する新しい生活・テクノロジーを提案するという点から、社会の発展に貢献することが可能です。
特に、健康科学(予防医学)の領域において学術的・社会的な意義が大きいと期待をしています。

 

―― パートナーシップについて

今後は、低酸素環境での滞在(生活)時の生理応答(生体情報)を非侵襲的に連続してモニタリングする技術が必要となります。また、その生体情報を離れた場所からリアルタイムで把握できるシステムの構築も求められるでしょう。これらの技術開発に関わる企業、研究者、技術者との連携を希望しています。

 

―― 研究連携で大切にしていること

本研究では、若手研究者の育成を重点目標の一つとして掲げています。大学院生や博士研究員の研究環境を整備した上で、若手研究者が優れた成果を残せるよう十分に支援することが「次世代研究大学」を実現する上で大切なポイントであると考えています。

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