山根 大輔

RARAアソシエイトフェロー

超高感度・自己給電型マイクロ物理センサの開発

超高感度・自己給電型マイクロ物理センサの開発

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FELLOW PROFILE

2020 – 現在 立命館大学 理工学部 機械工学科 准教授
2020-2022 文部科学省 学術調査官(兼任)
2017-2021 科学技術振興機構 さきがけ研究者(兼任)
2016-2020 東京工業大学 科学技術創成研究院 助教
2012-2016 東京工業大学 精密工学研究所 助教
2011-2012 米国カリフォルニア大学ロサンゼルス校 客員研究員
2010-2012 日本学術振興会 特別研究員(DC2, PD)

超大量センサ時代に向けたスマート・マイクロメカトロシステム

個々のセンサの高感度化により、新たなCyber-Physical空間を実現できます。また、センサ電力供給には、環境発電技術(EH)が有用です。本研究は、超高感度・自己給電型マイクロ物理センサの実現を目的とします。従来、小型化・低電力MEMSセンサの高感度化には、材料変更・寸法拡大などが生じ、他性能とトレードオフでありました。今回、センサ高感度化とEH集積化を両立する独自技術を用いて、課題を解決します。

 

大学院生時代から現在に至るまで、マイクロ・ナノ加工技術で製造する微小電気機械システム(MEMS)や集積回路(LSI)の研究に携わり、近年、エレクトレット(電荷/分極を半永久保持する誘電体)を半導体プロセスでMEMSやLSIに集積化する技術を世界で初めて開発しました。この独自技術を用いることで、超高感度・自己給電型マイクロ物理センサについて世界に先駆けた研究開発・社会実装を推進できるため、本研究テーマを選択しました。

 

今後の目標として、以下の3つを設定します。

・未踏領域研究「MEMS、LSI、エレクトレットの集積化」の推進
・異分野融合の学際研究拠点の創成
・SDGs達成に資する次世代IoT社会構築

 

そして、2024-2028年度の5年間では、論文・学会発表に加え、下記項目を実施します。

・異分野共同研究の推進、新しい共同研究プロジェクトの開拓
・国内外でプロモーション活動を推進
・世界トップレベルの学際研究拠点創成の基盤づくり

 

日本政府が目標とするSociety 5.0(超スマート社会)では、サイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)を高度に融合したサイバー・フィジカルシステムやデジタルツインとそれらの深化が必要とされています。本研究で開発する超高感度・自己給電型マイクロ物理センサは、フィジカル空間の情報をサイバー空間に伝えるキーデバイスであるため、次世代社会の実現に貢献できると考えます。

 

―― パートナーシップについて
国内外の大学:本研究グループが有する機械・電気系の技術以外にも、材料系、情報系などの理工分野と融合することで、センサの性能向上から、センシングした情報の利活用まで含めた研究開発ができます。また、医療系、生命系、スポーツ系、人文社会系、経済系などと協力することで、新しい応用技術も開拓したいと考えます。
企業:センサ開発では半導体関連企業、応用技術開拓ではセンサ用途開発企業などと協力したいと思います。

 

―― 研究連携で大切にしていること
ロードマップの達成に向けて、下記の実施内容をご理解いただきたいと思います。
・デモ、産学連携、スタートアップ推進に向けた早期プロトタイピング
・博士後期課程や研究員を含めたコアチーム構築
・世界規模の研究開発に向けたグローバルパートナーシップ形成
・技術普及、協力者拡大のためのアウトリーチ活動

最新の研究活動レポート

紹介写真

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